●2010年アーカイブ

11月6日早朝のテレビ番組を何気なく見ていたら、聞きなれた言葉が飛び込んできました。

栃木県南部で高質のドロマイトが採掘されていて、カルシウムとマグネシウムが1対1の割合で含まれており、用途は細かく砕いて農業用肥料に使われているとのことでした。

マグネシウムは、元気な野菜を作るために必要で、青々とした野菜は、マグネシウムのおかげだそうです。その採掘企業ででは、肥料用の売上額が年間70億円だそうです。

そういうと、第二次大戦前は日本でもかなりマグネシウム精錬を行っていました。

用途は軍需でしたが、終戦と共に軍需が激減したために衰退の一途をたどり、やがて

全て閉鎖し、輸入に頼るようになりました。今では、90%以上が中国からの輸入です。

マグネシウムの需要規模が大きくなっても、もう日本での精錬は難しいでしょうね。

品質が安定した安いマグネシウムが輸入できれば、それもOK!!

用途開発が最重要課題ですね。

 

 

 

10月5日-7日にインテックス大阪で開催された"第14回関西機械要素技術展"に行って来ました。マグネシウム合金の表面処理は、一般的には化成処理-塗装、或いは、陽極酸化処理-塗装ですが、マグネシウム合金にメッキ処理が出来ればと前々から思っていましたが、マグネシウム合金にメッキという分野に取組んでいる企業がありました。

メッキ処理のメリットとして

1.金属感   外観使用する製品への装飾性の向上

2.磨耗性   塗装に比べてはるかに磨耗性が優れている

3.導電性   ノイズ対策

逆に、密着性がどうなのかという心配もあります。万一、剥がれた場合にはメッキ被膜が鋭利な刃物になることも想像できるからです。マグネシウム合金もダイキャスト用合金からプレス用合金、切削用合金と開発されてきていますが、全てのマグネシウム合金に適用できる密着性が高いメッキ技術が開発されれば、市場も格段に大きくなるでしょうね。川上からも川下からも用途が考えられる一貫した技術開発が急務ですね。

 

 

 

日本マグネしウム協会主催でマグネシウム取扱安全講習会が東京で開催されます。

日時 : 10月4日(火)  10:00~17:00

場所 : 一般社団法人日本アルミニウム協会・会議室

     東京都中央区銀座4-2-15

     電話 03-3538-0230

定員 : 40名

詳細は、上記日本マグネシウム協会へお電話ください。

安全講習会は、毎年一回開催されており、大阪、名古屋でも計画されています。

とかくマグネシウムは危険だと思われがちですが、アルミや鉄だって燃えるのです。

取扱さえ間違えなければ、問題ありません。

今後は、このような講習会、勉強会の案内も掲載しようと思っています。

 

マグネシウムって聞いて、何を想像されるでしょうか?

ある人は、ミネラル成分の一種、ある人は、小学校の理科の実験でマグネシウムリボンを発火させた、またある人は爆発する危険な金属などと思われるでしょう。

このブログでは、マグネシウムの特徴などを紹介しながら、色んな用途や実用事例、今後の

期待、塑性加工や表面処理の開発状況、構造材以外への用途などを書き込んでいこうと思います。